めでたさの象徴である菰樽
  その菰樽を仕上げる(菰を巻く)職人を荷師と呼び、菰を巻く作業を荷造りといいます。
  もともと荷師の仕事は力が必要な為、男の仕事とされてきました。
  縄を締める力加減とバランスが仕上がりの良し悪しを決めます。

 【上A】   樽に菰を沿わせ巻きつける  菰の合わせ目3箇所を縄で閉じる(閉じ縄)

  【上BC】 酒樽には酒を入れる為の穴(天星)と出す為の穴(腹星)が開けられています  荷師はその
         部分に赤い紙(赤紙)を巻きます この赤紙によって樽が封印されている事が証明され中身の
         品質が保障されます

  【上@C】 菰樽の上部を約4mの縄(口かがり縄)を使って編みこむ  めでたさの象徴である亀をイメージ
         した亀甲文様に仕上げる

 【上ABC】 立縄(たつなわ)をかける職人 菰樽を移動させる際の持ち手となる縄である為、しっかりと
           した太い縄が使われる   4斗樽に酒を詰めた際の重量は100kg近くになる
     
  【上@】     立縄は樽の底部分で男結びと呼ばれる方法でしっかりと結ばれる
            男結び=結びやすく解けにくい 門松や垣根などにも使われている

 【上ABC】 立縄に対して上下2箇所に縄をかける(横縄)
           立縄と横縄が結びつく事により縄がしっかりと固定され、よりきつく締まる
    
  【上@】   撥(バチ)で叩き形を整えながら縄をかけていく 
          最後の結びは男結びである


     荷造りに使う道具



撥(バチ)
樫の木で出来ており たたく、こする 作業を担う  縄は叩いて締める事により菰に馴染み より強く締める事ができる



柔らかく粘りのあるグミの木を削り出して作ったもの 職人が自分の手に合った大きさ、形に仕上げている      現在はステンレス製の特注品を使用             長さ約30cm



カマ
太い縄を素早く切るにはカマが最適 常に研ぎ澄まされた歯は職人魂を感じる



押し切り
昔は農家に必ずあった道具 樽の高さに対して菰が長すぎる時に使う

   




 

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